春、カメラとレンズとストロボが増えた。夏にはさらに機材が増えるのだが、一方で撮影の機会が減り始めたってのは仕事上仕方がないこととはいえ皮肉な話だ。2006年は多くの時間をWeb制作、空いた時間をそのスキルアップに傾注した─まあウソではない。そう宣(のたま)うわりに撮り歩いてるようだが、それも夏の初めまで。そのかわり春はしつこく桜を─それも五稜郭公園の桜を撮り続けた。意識的に桜を狙いはじめて二年目。新しい五稜郭タワーが文字どおり生えてきた年でもあり、シーズンが終わった頃には実に多くのショットをゲット、整理不能な状態にさめざめと泣きたくなった。この頃「植田正治(うえだしょうじ)」という写真家の作品を見たことがけっこう尾を引いている。中でも「realism」という写真がすっかり私の頭の中に鎮座ましましておられて、ときおり瞼の裏に浮かんだりもする。それはもう焼き付いていると言ってもいいだろう。長い長い尾である。
ニコンD70 ニコンD70s
シグマ50mmマクロ シグマ10-20mm SB-800