10月から11月にかけ、函館とその周辺の木々は、多くの例外を除き鮮やかな紅葉色に染まる。毎年出遅れてしまう紅葉狩だが、やっぱり出遅れてしまった。自然を相手とした撮影だから、自然の身も心も自然のサイクルに合わせなくてはならない。アンチ自然な生活をしている身にとっては困難極まりないミッションである。10月末〜11月初旬のどよーんと曇った空に下げどまらないモチベーション。撮影枚数も著しく減ってゆく。香雪園での紅葉狩り作戦は大した成果を揚げることもなく終わり、公私ともにダウナーな気分で冬まっしぐらかと思われたが、一年ぶりに訪れた大黒町(弁天町)商店街で、いくつかの冬を乗り越えあつかましくも健やかに成長するノラ達の姿や、飄々と街を徘徊するワンコの姿に触れモチベーションが復活。結局、大量のショットを残すことができた。いや、残してしまった。ところで、私は、大黒町の息吹を切り取ることができたのだろうか?
ニコンD70
シグマ50mmマクロ