一期一絵(Onceshot in Life-time)#456 2010年11月6日 いつだって相思相愛なホッピーとモツ煮込の関係 撮影:2010年10月23日 青森駅近くのとある居酒屋「井戸端」にて

ホッピーとモツ煮込はいつだって相思相愛なんだから

モツ煮込。本来なら「モツ」をつける必要は金輪際ないのだが、一介の道産子としてあえて言おう。多くの北海道人にとって「煮込」とは料理の一技法であって、料理そのものではない(たぶん)。いわんやホッピーは想像の埒外の存在であり、麦芽由来のビールライクな飲料であることを知る人は5%にも満たない(根拠は・・・ない) 今はどうか知らんけど。而してホッピーと煮込とは出会うべくして出会ったベストパートナーであり、切っても切れない蜜と月の状態なのだ。そう、学生の自分は随分とお世話になりましたしね。などとホッピーをあおっては煮込を喰らう。口の中でホロリと崩れる熱々のモツの、持て余し気味の情熱にも似たその濃厚さと、その余韻を一気にリセットさせるキリキリに冷えたホッピーの、クールに苦み走っていながらどこか愛すべき安っぽさ。優雅洗練とは対極の、野卑ギリギリの荒々しさを堂々とふてぶてしく居直り開き直り潔く熱く、そして清々しいバカップルぶりである。煮込とホッピーが紡ぐそんな相思相愛な関係を、何様神様の視点で愛で舌で味わい鼻で楽しみ喉で貪り、アダムとイブごと地上に堕ちる我が身を陶然と想う。そんな高度に変態的な至福のひとときに感謝乾杯なのだが・・・いや、煮込みって、ホッピーってこんなに高かったっけ、こんなにお上品だったっけヲイ。まあ、今さら此処でそれを言うのは野暮ってものだが・・・

撮影データ

2010年10月23日 青森駅近くの某居酒屋にて MAP
PANASONIC DMC-GF1 1/30秒 F1.7 41mm(35mm換算)