記憶どおりの階段を登り、店内に足を踏み入れる。ぎっしりと壁に並んだコミックに煙草の臭い。昔と寸分違わぬ風景と、変わらぬご主人と奥さんの姿に驚きつつ、メニューを開き刮目し、注文するのはオーパディッシュ。バターライスにサラダ、ウィンナー、半熟の目玉焼き。そのボリュームと、美味いと言い切るには微妙な味付け、混雑時にはめっぽう遅い出来上がり。何もかも昔のままという進歩のなさに驚き、呆れ、そして笑い出す。食事が楽しくて、そんな時間が幸せに思えて仕方なく──「オーパ!」。たかだか600円でこんな気分にさせてくれた店に感謝を込め、ワタシはそう呟く。
2012年6月8日 「オーパ!」の看板メニュー オーパディッシュ600円 MAP
NIKON D90 1/4000秒 F2.8 24mm(35mm換算)